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「あれは・・・?」
もう、随分とみなしご子トラのショジは彷徨ってきただろう。
何処か見知らぬ荒野をひとり歩いていると、遥か向こうに1匹の誰かが転げ回っているのを見つけた。
「やっとお仲間に出逢えた!!」
子トラのショジは各地をまわり、
独りであらゆる危険を交わし、
独りであらゆる過酷な山野や区域を克服して、
孤独を各地で癒しながらここまで生きてきただけに、思わぬ場所で『お仲間』に出逢た事がとても嬉しかった。
ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、
「誰なんだろう。ここに居るお仲間のは。」
子トラのショジははやる心を抑えながらも、1歩1歩『お仲間』に向かってゆっくりと近付いた。
「お仲間・・・?かな?
じゃなかったら?そんなことは無いかな?
黄色っぽい身体と揺れる尻尾・・・
お仲間・・・お仲間だよね・・・?」
ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、ざっ、
ずるっ。
・・・シマッタ・・・!!
・・・地面の窪んだ土に脚が躓いた・・・!!
転んだ子トラのショジは、そのまま転倒してバウンドして地面に転がった。
「いてててて・・・」
転倒して泥だらけになった子トラのショジがムクッと起き上がると、目の前に若い雌のジャガーが顔を覗かせてきた。
「あんた誰?ここで何してるの?」
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