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最初の科目の国語。残り時間はあと五分。
天才高校生の俺にとって、死角などない。
初めての満点も確実だ。
そうそう。名前を書くのも忘れずに。
「至極百真」という名前だから、書き忘れて百点が零点になるなど勿体無い――。
―約一週間後―
なんてことだ……零点だって?
嗚呼! 俺の名前は「枝国和真」じゃないか。
妄想で生み出したキャラになりきったままテストを受けてしまったのか。
……なんて。また考え事をしてしまっている。
早くせねば、一分また一分とタイムリミットは迫っているぞ。
二度目の零点は避けないと。
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