#12

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#12

 ついにタイムリミットが近づいた。    ボクも精神的に追い詰められてくるようだ。  蒼井正義から電話があった。 『よォ、決心はついたか。(たいら)凡人(ボンド)君?』 「うッううゥ……、正義か!!」 『いつだって、お前は優柔不断で逃げてばかりだからかな』 「うるさいなァ……」そんなコトは言われなくてもわかっている。 『またシッポを巻いて逃げる気か』 「黙れよ!!」 『フッフフ、どうせ、お前に残された道は二つにひとつだ。なにもせずに死ぬか。  それとも、呪井を殺すか。究極の選択だ』 「うッううゥ……、究極の選択」  まだボクは迷っていた。
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