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#13
「うッううゥ……、究極の選択」
まだボクは迷っていた。
気づくと駅前に来ていた。
すでに夜の九時を回っている。イルミネーションが輝いて奇麗だ。
エスカレーターで、駅前広場へ上がった。
かなりスペースがある。
通行人は疎らだ。
近くに呪井がいるらしい。
電話が掛かってきた。アイツからだ。
『さァ、ゲームの始まりだ』
いきなり蒼井正義を名乗る人物は楽しそうに宣告した。
「なにィ!!」
その時、不意に女性の悲鳴が響いた。
「キャァァーーッ!!」
「えェ……」
見ると、前方に紅い蜘蛛のデザインをしたマスク姿の男が立っていた。
異様に目が血走っている。危ない男だ。
腕には見覚えのある紅い蜘蛛のタトゥが施されてあった。
「なッ、なにィ……!! 呪井!!」
ボクは、その男を見て絶叫した。
間違いない。その男は呪井だ。
「キャァァ!!」
あたりは騒然となった。
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