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#17 ゲームオーバーだ✨✨
その時、ボクのスマホの着信バイブを感じた。
「うッ、ううゥ……」まさかと思いボクはスマホの通話ボタンをタップした。
『おめでとう!! ゲームオーバーだ!!』
電子音に変換された音声が流れた。
「ぬうゥ……、蒼井正義か」
絞り出すようにボクは通話の相手に尋ねた。
『呪井一人が死んだので、平君が勝者だ!!』
「なんだ。勝利者へ賞品でもプレゼントしてくれるのか」
『そうだな。いずれ望みの品を進呈しよう』
「ふン、取り敢えず、この一件を無罪にしてくれよ」
『もちろんさ。キミはなにもしていない。
ただ呪井の凶刃を避けただけだ!!
それは、衆目の事実だろう!!』
「うッ、ううゥ……」確かに、そうなのだが。
『呪井に触れてもいないのだから、正当防衛にも当たらない。安心しろ』
「まさか、こうなるコトを見越して」
『フッフフ、どうかな。では、また!!』
通話が途切れた。
呪井は救急車で搬送された病院で死亡が確認された。
ボクも本田正直も警察から事情聴取された。
ボクは事実を伝えた。
駅前なので目撃者も大勢いたし、防犯カメラにも映っている。
もちろんボクらはお咎めなしだ。
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