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#2 余命3日を宣告します✨✨
『余命3日を宣告します』
「なッ、なんだッてえェ……!!」
いったいなんなんだ。コイツは。
いきなり夜中に無礼千番なイタズラ電話を掛けてきて、余命宣告だって。
『おわかりでしょうか? あなたの余命は、残り3日です』
また耳障りな電子音声が流れた。
「あのですねえェ……。そういうイタズラ電話なら切りますよ。夜遅いですし」
面倒な事ならうんざりだ。
『イタズラではありませんよ。平凡太君』
「うッううゥ……、なんでボクの名前を」
確かに、ボクの名前は平凡人だ。
昔から付いたあだ名は『平凡』だ。
一応、父親が『0☓7のジェー○ズ・ボンド』から名付けたらしいが、その名の示す通り平凡を絵に描いたような草食系大学生だ。
今年、二十歳になった。
『もちろんあなたの住所、電話番号、個人情報のすべて存じています』
「ぬうゥ……、誰だ。あなたは!!」
『私ですか。そうですね。蒼井 正義とでも名乗っておきましょう』
「蒼井正義…君……だッてえェ……。う、嘘をつけ」
『フッフフ、どうしてウソだと?』
「蒼井正義君のはずはない」
絶対に。カレは今……。
『どうしてですか」
「えェ……? だって、蒼井君は……」
それ以上は、口籠ってしまった。
「あなたが殺したからですか』
「ち、違う!! 誰なんですか。
あなたはァ……ッ!!」
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