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『わァァァァ!!』男の子は熱かったのか、途端に喚き立てた。 『チィッ、るッせぇな!!』紅い蜘蛛のタトゥをした男は舌打ちをして怒鳴った。 『うッううゥ……』男の子は頬を押さえ泣きそうだ。 『おッおい、大丈夫か!!』  真っ先に友人の蒼井正義が男の子の元へ駆け寄った。  ボクと本田正直(まさなお)躊躇(ためら)いがちに後から続いた。 『ふン』だがタトゥの男は、ふて腐れた顔でそのまま通り過ぎようとした。 『ちょっと、待ってください。  ここは通学路ですから歩きタバコは禁止ですよ』  堪らず蒼井正義は睨みつけ、彼を呼び止めた。 『ああァン、知るかよ』  しかしヤンキーは無視してどこかへ逃げて行こうとした。   『ちょっと待ってください。  危ないでしょう!! 今、この子の顔にタバコの火が当たったんですよ。  謝ってください。この子に!!』  蒼井は、追いかけてギュッと肩を掴んだ。 『るッせぇ!! 触んじゃねえェよ!!』
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