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#8
はじめは、蒼井正義の話しなど半信半疑だった。
しかし不安なまま第一日目の朝を迎えた。
考えた挙げ句、もう一人、あの時、ボクらと一緒にいた本田 正直に連絡を取って蒼井正義の容態を訊いた。
ボクは、気が引けて蒼井正義の見舞いには行っていない。
しかし正直は、あれから何度も見舞いに行っているらしい。
駅前の喫茶店で正直と待ち合わせた。
「え、正義君のコト……?」
正直は沈痛な面持ちだ。
「ああァ、昨日の晩、蒼井 正義君を名乗るヤツから電話があって……」
それ以上は話さなかったが、正義の容態だけが気になった。
「まさか、カレ…、正義君は、まだ意識不明のままだぜ」
「そうか。やはりイタズラ電話なのか」
だが徐々にボクは追い詰められていった。
【ブラディ ジャスティス】は、兇悪犯を次々と血祭りにしていく。
一人はビルの屋上から首を吊った状態で発見された。
ポケットには血まみれのタロットカードカード『ジャスティス』が忍ばせてあったコトから【ブラディジャスティス】による犯行とされた。
他にも何人も公開処刑されていった。
日に、何人も《悪しき魂》と呼ばれる悪人たちが粛清されていった。
当然、ネットも騒然となった。
もちろん賛否両論だが、《正義の裁き》と持て囃された。
ゲーム感覚で、悪人たちを始末していくようだ。
まさに【デスゲーム】のようだ。
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