三笠とアルミランテ

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「三笠様ぁ……搾った私のお乳をどうするのですかぁ……」 「こうするのよ」  アルミランテの問い掛けに、三笠は左手を顎の高さまで持ち上げた後、手の平をゆっくりと傾けた。  手の平に溜まった母乳が乳房に零れ落ち、乳房に何本もの筋を作り、滴り落ちる。 「アルミランテ、私の乳房を下から見上げる形で撮って。フィルムは巻き上げてあるから、シャッターボタンを押すだけでいいから」 「……わかりましたぁ……」  アルミランテが足元に置かれていたカメラを手に取り、三笠を見上げるようにしてシャッターボタンを押す。  シャッター音を聞いて、写真が撮れたことを確認した三笠がアルミランテに手を差し出し、カメラを受け取ってフィルムを巻き上げる。 「ベッドの後ろぎりぎりまで下がるから、私が振り向いたら今度は全身が映るように撮って」  三笠はアルミランテにカメラを渡すと、四つん這いになってベッドの縁まで移動した。  三笠が振り向いて、両腕を胸の下で組んだのを見て、アルミランテがシャッターを切る。
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