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「ああ、袁紹あたりを筆頭に、各地の独立勢力が名を連ねる。とはいっても仲良し集団ではないからな、利害が衝突すればあっという間に崩壊するだろうさ」
賭けてもいい、そこまで口にしようとして何とか抑える。独立勢力という表現もまだ早い、だが荀彧には想像することが出来ていた。
「洛陽東、河内郡の太守王匡は元は何進大将軍の属でした、董卓に与するとは思えません。かの地が最前線になるでしょう」
河南尹は洛陽盆地であり、北東に低い山の出入り口があるだけの囲地、その出口を接しているのが河内郡だ。陳留はその河内の東隣で、陳留王が帝になって後は陳留国が陳留郡になっている。元から相だった張貌が太守に官名を変えていた。
「董卓軍と言えば涼州兵と併州兵が精強だろうな。武将では弟の董旻を筆頭に三人の部将が有名どころだ」
この頃、董旻は左将軍に就任している。待機時に色々と情報を仕入れていた張遼がすらすらと言葉を続けた。
「娘婿の中郎将牛輔、こいつが一番兵力を握っている。部下の李鶴、郭汜が軸だな」
「胡軫軍団も強いと聞きました、戦場での軍指揮に定評があると」
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