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DTさんの講演会①
DTさんの講演会当日。
会場はK会館地下の一室で行われるとのこと。参加人数は関係者を含め約60名。
受付には本来居るはずのない団体トップのDTさんが横に座り受け付けに来た人達を出迎えているように見えた。
「来て頂きまして、ありがとうございます。どうぞお好きな席へお座り下さい。」
DTさんは50代の男性だそうだが、年齢的には少し若く見えなくもない。確かに体格は良さそうだが、目鼻立ちを含めて柔道70kg級あたりの試合で見かける柔道の選手のような風貌に感じた。
UTさんの情報はあまり当てにしない方が良さそうなのかな。
そう思いながら席につくと私の前の席の60代位の女性がくるりとこちらを向き挨拶をしてくれた。
「はじめまして。この会にはどれくらい参加されているんですか？」
「今回が初めてです。」
「そうなんですかぁ。私は3回目なんです。滅多にこの地域でDTさんの講演会なんてないので今日はとっても楽しみにしてきたんです。」
「そうですか。それは良かったですね。あ、そろそろ始まるみたいですよ。」
周りを見渡すと60代～70代の女性が多く座っていた。その中に1人～2人位20代～30代の女性、60代～70代男性がいる程度だった。
私もその講演会参加者の中で浮いていたのかもしれない。
DTさんがどんな話をするのか念のため講演会を録音することにした。
講演会司会進行役はUTさんだった。
この地域の支部会のリーダー的な存在なのだろうか。
いつもの雰囲気とは違い畏まって上品に振る舞っていた。
司会進行役のUTさんのスピーチがあった後、DTさんのトークが始まる。
話の内容は、国内外の経済論から始まり人としての在り方、そしてDTさんの過去の経験をもとに宗教論を語っていった。
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