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「思い返せば、その頃から外で会わなくなったのかも。家で会う事が増えて」
「そうなのね」
「考えればサインって出ているんですね」
「そうなの?」
「ええ、昨年のクリスマスは出張だと言われ、お正月は実家に呼ばれてると言われ。一般的な記念日は一緒に過ごしていませんでした。今までは絶対一緒にいたのに」
「あら、そうだったのね」
「はぁ、そっか、翔太なりにサイン出していたんだ」
「ちょっと待って。桜さんは何も悪くないわよ」
「そうかもしれませんけど、サインを見逃してました」
「でもね」
「いや、それに気づいていれば、ここまでズルズルしていなかったんだと思います」
「そうかしら?」
「もちろん、翔太と雅がどこから一緒になったのか、とか、考えればきりが無いし、腹も立ちます。でも、翔太の出しているサインを見逃していなければ、もっと早く手を切っていたはずだと思って。でも、もし周りが言うように、雅が人の彼氏を寝取るのが好きで、翔太がそれに引っかかたとしても、翔太が完全に悪いですけどね。それに結婚したのに私と関係を続けていた事も腹立ちます。でも今更、真実を聞いたトコでどうしようもないですね。もっと頭に来てしまうだけかもしれないし」
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