0人が本棚に入れています
本棚に追加
器からこぼれ落ちたら、自分の価値はきっと、ゼロになるのだ。
大衆の中のその他大勢でいる事が、
上手な生き方。
多くを望んだその瞬間、
辛うじて、人生という名の海を航海していた
人一人分のスペースしかない小さな小舟は、途端になんの制御も出来なくなって、転覆を待つだけになるのだろう。
誰も彼も自分のことで精一杯だから、助けてはくれない。
それでも、苦しから、SOS信号を飛ばした。
「苦しい」
«あなただけが苦しいんじゃない»
「辛い」
«あなただけが辛いんじゃない»
「」
«何か言ってくれないと、何も出来ない»
こぽり。
溢れてこぼれた、液体は私。
最初のコメントを投稿しよう!