1パーツ

1/1
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ

1パーツ

ゴォゴォゴォゴォ 轟音が鳴り響き、俺は腰を上げる。 「ドウシタンデスカ。」 「開いたんだよ。」 「ナニガデスカ。」 「穴。」 いつもの質問に、いつもの答えを返し、音の元に向かった。 目的の場所に着く頃には轟音は鳴り止み、埃まみれの宝が目の前に広がる。 ガシャガシャ 「うーん、今回もハズレか」 宝を無造作に掻き分け、お目当ての物を探すが今回も見つからない。 「ハズレ。ザンネン。ザンネン。」 「あぁ、残念。悲しいね、探し物はあと一つなのに。」 「ハズレ。ワタシガ、イワレタコトバ。」 「またその話しかよ。確かにお前を見つけた時に、そんなこと言ったかもしれないが、いつまで引きずってんだ。それに、記憶回路が飛び飛びになっちまうお前にはお似合いの言葉だろ。」 「○☆△✕□○。」 「はぁー。本当にお前はハズレがお似合いだよ。」
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!