無償の愛 再会 虹の橋

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動かなくなったお父さんの顔の横で ピッタリくっついて寝ている。 ワニのぬいぐるみを顔の上に乗せて遊んでアピールをしているようだ。 プーの子供達が隣の部屋で戯れあっている。 お父さんが生前チワワグループ内で繁殖を希望する 有志を募っていて、それで生まれたのがプーの 子供達、女の子と男の子2匹づつ計4匹産まれた。 その内男の子1匹女の子1匹兄妹を家であずかった。 プーは全然父親らしくないが・・・ お父さんは、この子にも必ず星になる時が来る 「チップの時と同じ思いはなるべくしたくない」 とさんざん言っていたのに、今度は逆にプーや 私達を悲しませることになってるんだから・・・ わかっているの?お父さん!!」 お父さんに最後の文句を言い終わり、 ふと、プーに目を落とした。 なんか変???プーちゃんが動いていない 息をしていない、そんな!そんな! ○○早く来て!!プーがプーが!!! そこに息子が何事かと言う勢いで 「どうした!!母さん!!!」 「プーが息をしていないの!!!」 息子がプーを抱き上げてみるとプーの頭はだらりと して既に息が無かった。 さっきまで元気だったのに、さっきまで遊んでいたのに 「プ~~~~!!!あなたまで母さんを 置いていっちゃうの!!!いや~~!!! お父さんだけじゃなくプーまでいなくなってしまうなんて やはり、プーはチップだったのかな」 「そうかもしれないよ、チップがどうしても 僕ら家族にもう一度会いたくてプーの身体を借りて 逢いに来ていたのかも、そこで父さんが 倒れてしまった、だからプーも元のチップに 帰ったんだと思うよ・・・・・・ だけどね、母さん、父さんもプーも僕たち家族に こんな可愛い家族を2匹置いて行ってくれたんだよ。 なあ~!クルミとサクラ」 名前を呼ばれた2匹は僕と母さんに飛びついてきた。 ************* 「ここは、何処だ?何で私はこんな所にいるんだ?」 何だか訳の分からない薄暗い所に私はいた。 はるか遠くに明かりが見える とにかくあそこの明かりの所まで行って見よう。 私はひたすら歩いた。今までこんなに歩いた事は無い と思うくらいにひたすら歩く。 でも、少しも疲れない。どれくらい歩いただろうか? 何時間くらい歩いただろうか? 段々と明かりの場所が近づいてきている。 あと少しだ!! 「ふ~っ!やっと着いた!!出口だ!!!」
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