148人が本棚に入れています
本棚に追加
/426ページ
カリーとローズ
【メリッサ城】
「なぁ、ローズ。いい加減、あの野蛮な男と会うのはやめてくれないか? 城を黙って抜け出すまでは目を瞑ろう。毎日城にいるだけじゃ息がつまるのは俺にもわかる。だけど、あいつと会うのはもうやめろ。確かにあいつの姉は優秀な魔法使いらしいが、あいつは違う。あれはただの乱暴者のろくでなしだ。」
ローズと呼ばれた少女はサラサラの金髪に大きな瞳の美少女であった。
そう、その少女こそこの国一美しいと噂の姫である。
一方、その姫に忠告しているシルクもまた、この国の王子であり金髪碧眼のイケメンだった。
二人は双子なこともあり、普段はとても仲の良い兄妹。しかしこの時、その兄の言葉にローズは顔を真っ赤にさせながら怒っている。
最初のコメントを投稿しよう!