カリーとローズ

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カリーとローズ

【メリッサ城】 「なぁ、ローズ。いい加減、あの野蛮な男と会うのはやめてくれないか? 城を黙って抜け出すまでは目を瞑ろう。毎日城にいるだけじゃ息がつまるのは俺にもわかる。だけど、あいつと会うのはもうやめろ。確かにあいつの姉は優秀な魔法使いらしいが、あいつは違う。あれはただの乱暴者のろくでなしだ。」  ローズと呼ばれた少女はサラサラの金髪に大きな瞳の美少女であった。  そう、その少女こそこの国一美しいと噂の姫である。  一方、その姫に忠告しているシルクもまた、この国の王子であり金髪碧眼のイケメンだった。  二人は双子なこともあり、普段はとても仲の良い兄妹。しかしこの時、その兄の言葉にローズは顔を真っ赤にさせながら怒っている。
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