2018年「ミスター・タイムトラベラー」(日本)

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2018年「ミスター・タイムトラベラー」(日本)

## 再構築文#pcho025(仮想記述者:伊東ルミヱ)   平成30年(2018年)が始まった1月1日の未明、ルミヱが日佳里から引き継いだマンションの呼び鈴を誰かが鳴らした。マンションの住民は、ドアの前に立ち、誰が来たのかを理解し、鍵を開けた。鍵が明けられたのを音で確認してドニサンがドアを開けると、ドアの向こうでドニサンを迎え入れたのは、男だった。 「ようこそ、ミスター・タイムトラベラー、やっぱりあんたか、今回も現れると思ったよ」とマコトは言って、さらに言葉をつづけた。 「もしも俺の計算が正しいなら、今回のあんたの、こっちの世界での滞在時間は、だいぶ短いぞ。俺の計算だと長くて三日、あるいは四日かな。時間が限られてるんだ。ルミヱにもいろいろと話をしてあげてほしい、あんたみたいな『化け物』のことをずっとずっと待ってたみたいだから」  ドニサンは、軽くうなずいた。
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