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買い物のあとにマルに遭遇するといつも「特にこれはドニにこそ聞いて欲しい」と言いつつ買ってきた商品の説明が始まるけど、根気強くおわりまで話を聞いてみると決してそれが僕のための商品というわけではない事が判明する(まあ、初めからわかってたけど)。そう、彼女は、ただ誰かに話を聞いて欲しいだけだ。どこかに旅行に行った後などもたちが悪い。「たくさんおみやげを買って来たよ」と言いつつ僕の部屋に大きな袋をいくつも持ちこみ、ひとつひとつ中身を出して説明してくれるのは良いけど、そのどれもが彼女自身やイランの家族、そしてイランにいる彼女のフィアンセのための物であって僕のための物は全く無かった事がある。彼女は彼女のために「たくさんおみやげを買ってきた」と言いたかっただけだ。そんな「他人の物」の説明を延々と聞かされる方の身にもなって欲しい。
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