つむちゃんが死んだ。

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変わってないな。 レナを通して久しぶりに再会した、同級生の妹のわたしを見て、つむちゃんは言った。 当時のわたしは、高校デビューを経て派手なギャルだった。だから、少なくとも見た目は著しく変わっていたはずなのに、つむちゃんは少しも驚かなかった。 つむちゃん自身は、それこそわたしが知っている少年時代のまま、なあんにも、変わっていないように見えた。 ただし、子どもの頃には知らなかった、というか、おそらくは青年期に開花したであろう彼の新たな一面を、わたしは知ることとなった。 つむちゃんは寂しがりやで浮気症で、嘘が下手だった。 エネルギーと時間を持て余した未熟な2人によくあるパターンではあるけれど、レナとつむちゃんの恋愛は波瀾万丈だった。 つむちゃんはレナと真剣交際を続けながらも、店のバイトの子を中心とした身近な女の子に手を出してはバレ(ちなみに、のちにつむちゃんの奥さんとなる女性とレナは当時のバイト仲間だ)、激しい喧嘩を繰り返していた。 レナに頼まれて、つむちゃんの浮気調査に付き合ったことも一度や二度ではない。 何度裏切られても、レナはつむちゃんのことをどうしようもなく愛していた。
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