つむちゃんが死んだ。

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つむちゃんの訃報を受けて思い出したことがある。 元気そうに見えるつむちゃんだけど、実は難病を抱えていて、もし再発したら長くは生きられないかも知れない。 交際していた当時、確かにレナから聞いたのだ。 深刻そうに彼女が話すのを聞いたわたしは、そんなドラマみたいなことはそうそう起こらないだろうと、不思議なほど軽く受け止めていた。 懲りずに浮気を繰り返す、エネルギーに満ちたつむちゃんが、いまだ少年のまんまの彼が、そんなに簡単に死ぬはずがないと思った。 レナとつむちゃんの恋愛は、高校卒業後、美容系の専門学校に進んだレナが百貨店に就職する頃まで続いて、終わった。 つむちゃんと別れたあとのレナの憔悴っぷりは、痛々しくて見ていられないくらいだった。 彼らの恋愛が終わるとまた、わたしがつむちゃんと顔を合わせることはなくなった。 ようやく失恋から立ち直ったレナが新たな恋人と愛を育み始めた頃に、一度だけ、偶然つむちゃんと会った。 地元のコンビニの駐車場だった。
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