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(__あ)   凍えるような風に肩をすくめながら帰り道を急ぐ僕の頬に、何か冷たいものが触れた。 見上げると、薄暗い曇り空から小さくて白い何がか降ってきていた。 (雪だ)   今年初めての雪を、僕はしばらくぼうっと眺めていたが、ふと我に返りまた歩き始めた。   雪を見ると、懐かしい人のことを思い出す。 心の奥底に大切にとってある、僕の人生の中で一番きらきらと輝いていたその時の記憶が蘇ってくる。   大切なその人の名は、“ゆきこ“といった。
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