オーディナリーデイズ7 リゾナンス オブ ザ ビギニング

4/35
前へ
/35ページ
次へ
電車のドアが開く度に、冷たい空気が流れ込んで来る。 私たちも売れないアイドルグループだったので、いつも電車移動だった。 衣裳の入った大きなバッグを抱えて、普通に電車に乗ってた。 それでも誰も気付かなかったけど、今はすぐにバレるからって事務所が専用の車を準備したらしい。 樹のおかげで私の理想の形が出来つつあった。 アランのある駅に着いた。 私はコートのポケットにスマホごと手を入れると改札を抜ける。 終業式の後、行ったばかりなので場所もわかる。 あれ…。 わかる…筈。 あれ…。 アランの看板が見える筈の路地に立つ。 だけど、そこにアランが無い。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加