1.プロローグ

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 「じゃあ3人揃って、いただきまーす!」  「あかりちゃんの野菜炒めおいしいね」  「こればっかりですみません・・」  「毎回味変えてるじゃん、どれもうまいよ」  「えへへ」  とりとめもない会話が途切れた時、あかりが言った。  「おばさん、さっきの宅配の人、ちゃんとお届けできたかな」  「そうだね。なんか全然違う住所の持ってきて、ここですか?って、ちょっと変だったね」  「どういうこと?」  「このお家じゃありませんよって言うと、この住所どこかわかりませんか?って聞いてきたの。それが字なのか記号なのかよくわからなくて、見てると、なんだか頭がクラクラしてきて‥‥」  あかりが説明した。  「そうそう、お母さんも見たけど、あれ本当に住所なのかな?みたあとしばらくぼーっとしちゃった」  「新手の詐欺?催眠術使ってみたいな‥」  「あらやだ、うちなんか狙っても何にもないのに」  「何か騙そうとか盗ろうとか、そんな感じじゃなかったよね。わからないって言うとすぐ帰ったし」  「でも物騒だな。母さんやあかりだけの時は、本当に気をつけてくれよ」  「はーい」  2人が声を揃えた。
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