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「本当は同じ当番だから渡せるって思っていたらしいんだけど、どうやら一度失敗したらしくてね。作り直すのに時間がかかるから代わって欲しいって頼まれたの」
「村川先輩! 失敗のことは言わないでください!」
「倉沢にはこれくらい知らせないと思いは伝わらないよ」
村川先輩からの冷やかしに顔をさらに赤くしながら、足立がこちらに袋を差し出す。ひどく冷えたチョコレートを受け取って、今日がバレンタインだったことに気がついた。
どうしてこんな雪の日に、だなんていうのは恥ずかしくて訊けなかった。
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