さよなら

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 私は私がただの人だと知っている。少しばかり目が良く耳が良く、怪我をちょっと癒やすようなそんな力があるだけの。けれど、両親はそうは思っていないのだろう。公平君もそんな風には考えていないだろう。ならば私は……やはり?  魔女なら、ギルドに所属する事になる。生活は変わるだろう。寮に住まうと風の噂で聞いた。何処に行くにも監視が付くと。買い物には領収書が付きもので、個人的な付き合いなど有り得ないとまで言われていた。  魔女は力を持っている。だから、公平であるべきで。  魔女は力を持っている。だから、奉仕に努めるべきだ。
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