お邪魔します

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お邪魔します

 段ボールの片隅に入れられ、車に揺れること2時間。車が止まり、トランクが開けられた。  次々と荷物が各部屋へと運ばれて行った。僕の入れられた段ボールは、玄関を入ってすぐ右側の部屋に入れられた。  6畳一間の部屋は少し埃臭くて、しばらく使われていないようだった。  あとで聞いた話だけど、この部屋は亡くなったおじいちゃんが使っていた部屋とのことだった。これからは僕の主である男性の部屋になるらしい。  みんなが集まるリビングではないけど、また違った役割を与えられ、僕は安心した。これからはこの部屋から時間をきちんと伝えていこう。  段ボールから出された僕は、部屋中央にある柱に掛けられた。  まだ生活感のない部屋だし、前のところに比べると古くてノスタルジックな感じがしたけど、僕は新しい環境で働けることに喜びを感じていた。
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