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赤ちゃんは赤ちゃんではなくなり、もう立派は子供になっていった。立てるようになったと思ったら、歩き始め、言葉も拙いながら喋るようになった。
そのうち、ジャンプをしたり、駆けたりして、父親である男性と激しく遊ぶようになった。男性は息を弾ませながら息子を抱え上げ、転がしたり逆さにしたり。子供はきゃっきゃと声を上げて笑っていた。
僕はここでも、とても幸せだった。家族が増えるってとてもいい。子供は周りを明るくするね。
僕がこつこつと時間を進めている間に、お母さんのお腹にはもう1つの命が宿っていることがわかった。
お兄ちゃんになるんだね。おめでとう。
僕は息を弾ませながら、でも秒針が狂わないように時間を進めた。まだ遠い先のこと。でも確実にやってくる。遠いようで、案外近いのかもしれない。
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