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棚に並べられた僕たちは、次に段ボールに入れられた。
これから全国各地へ運ばれるらしい。仲間たちと離れるのは少し心細いけど、大丈夫。流れる時は同じだから。そう思うだけで、どこかで頑張っている仲間たちを想うことができる。
段ボールに入れられた僕たちはトラックの荷台に積まれて、ドアを締められた。真っ暗闇の中、どれくらい走ったのだろう。あまりにも長いので、僕たちは眠ってしまった。
突然、荷台のドアの開く音がして、僕たちは目を覚ました。段ボールの中だからよくわからないけど、どうやら目的の場所に着いたようだ。
僕たちは段ボールごと、次々と運び出され倉庫に入れられた。まだ光は見えない。でも確実に誰かに会える日が近づくのを感じて、僕たちは胸を躍らせた。
そこでしばらく待たされた後、僕たちはまた移動させられた。さっきと比べて、随分と明るい場所へと運ばれたようだ。段ボールの隙間から、眩い光が差し込んでいる。
そこで段ボールが開けられた。僕たちは1つ1つ丁寧に取り出され、棚に陳列された。
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