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暗闇の中にいた。
同じような毎日が、単純に繰り返されるだけの世界。
ただ、寂れた部屋が更に寂れた。テーブルの上は埃でうっすらと白くなっている。
僕の上にも、埃が積まれているようだ。
ここで目を閉じて、どれだけの時間が過ぎたのだろう?もう見当もつかない。
1年か10年か…相当な時間が無駄に過ぎていった。僕は9時37分で止まったままだけど。
もう壊してくれないか?
ここにいる意味なんてないだろう?
壊されずに役に立たずに、ただ生かされているのなら、僕はいったい何のためにここにいるの?
そんな自問を日々考えてきた。
答えなんて出ないのに。
いや、この空虚で無駄な時間こそが、答えそのものなんだろう。
存在はするが、そこにいないモノ。
みんなの記憶から抹消されても、在り続ける存在。
僕は、何だ?
もうほとほと疲れた。
僕は考えるのをやめた。
生きながらにして、この世から去ってしまおう。
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