よろしくお願いします

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よろしくお願いします

 次の日、目を覚ますと、店内はもう明るく照らされていた。お客さんもちらほらと店内にいるのが見えた。  僕たちは自分で動くことができないので、待つしかない。しばらくするとたくさんの人で賑わい始めた。今日は休日かな?  雑貨屋にもたくさんの人が訪れた。時計を見てくれる人もいたけど、僕たちはなかなか売れなかった。手に取って見定められるときは、胸がどきどきした。  最初に買い求められたのは黄色の時計だった。おしゃれな服を着た40代くらいの女性が彼を抱えてレジへと向かった。 「がんばれよー」  僕は大きな声を出して、黄色の時計を見送った。  僕と緑の時計、他にもピンクやオレンジの時計たちは、自分がもらわれていくのを、いまかいまかと待ちわびていた。  それからピンクと緑の時計がもらわれていった。売れ残る僕は焦りを感じながらも、待つことしかできなかった。
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