◇01. 推し作家がいるわたしの幸せ。【本編】

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 くあぁああああ!! ばっきゃろー!! ヲタのなにが悪いってんだバーロー好きなものを好きだと言ってなにが悪いっ!! 「あっちゃあ……完全スイッチ入っちゃったかぁ……」  完全アルコールの入った頭で加波の声が遠く聞こえた。  * * *  ――水。水が飲みたい……。  喉。喉が渇いた……。  手を伸ばす。とグラスが指先に触れる。――あ、冷たい。迷わずとってごくごく、と喉を潤す。ぷはぁー。ああ……生き返る。  ちょっと喉の奥が気持ち悪くて頭が重いウエエ……っていま、いったい何時だ?? 何故か分からないがわたしはふっかふかの布団で寝ており――って明らかにわたしんちの煎餅布団じゃねえな。どうした。 「……っええええ!?!?」  隣にひとの気配を感じたのでからだを左に傾けてみる……と、すやすやと眠る真島ックスの顔がそこにはあった。最悪。しかもわたしはなんと下着姿だった。  *
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