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こいつと共同戦線を張ると言うのも癪だが……。
しゃあない。
俺は足を止めて、
「………わかった。
付き合え。」
そう言うと、
「グッド!」
そう言って、次には、サクマは指をパチンと鳴らして『転送』と呟いた。
そうすると、俺たちの目の前には二台のバイクとヘルメットが現れた。
一台は、トライアンフのいかつい黒のバイク。
もう一台は、ドゥカティのスタイリッシュな赤色のバイクだ。
「どっちでも良いぜ?
好きな方にしな。」
サクマにそう言われて、俺は迷わずドゥカティに跨がった。
セルを回してエンジンをかけると、エンジンからの心地よい振動が、全身を駆け巡る。
俺がフルフェイスのヘルメットを被った頃に、トライアンフに跨がったサクマも同様にセルを回して、ヘルメットを被った。
「じゃあ、行こうぜ。
場所は両国にある、神無月高校の敷地内だ。
東京スカイツリーがよく見えるベストロケーションだ。
俺がナビするぜ。」
そう言うと、サクマはスロットルを噴かしてエンジンを唸らせてから、付いてこいと言うように俺をチラッと見て、そしてバイクを走らせた。
俺はそれに従って、バイクを走らせた。
……待ってろよ。
アツモリ!!
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