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第五話:神無月研究所
ホダカくんの見舞いの後、夜中になんだか胸騒ぎがして、私は隣のびゃくやんの家へと向かった。
のだけど……。
ホダカくんもサクマくんも出掛けていないようだった。
……と言うよりも、これ、もう向かったんだよね……。
もう!無茶して!!
私は、手にしていたスマホで、その場でびゃくやんに電話したんだけど、繋がらなかった。だから、仕方なく長文のメッセージを打ってたんだけど、それが終わりかけの頃になった時に、びゃくやんからの呼出音が鳴った。
『もしもし。』
そう言うと、少し間の延びた声で、
『あぁ。マイっち。
連絡もせずごめん。
めっちゃ気にはなってたんやけどな。』
ほんとだよ!
気になってたとか言いながら、メッセージ送っても返しもしないしさ!!
ずっと心配していたし、こっちはめちゃくちゃ大変だったんだからね!!
なのに、いざ伝えようとしても、何から話せば良いのかわからない……。
だから、そんな私が紡げたのは、
『……色々あったんだよ……。』
と言うことだけだった。
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