第五話:神無月研究所

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 ……のだけど……次に、 『落ち着いたか?』 とびゃくやんに言われたときに、私の気持ちが爆発したんだよね! 『びゃくやん。 私にありが…… ……おおきにって言って。』 『は? なに言うてんの?』  ……ムカつく!! わかれっての!! 『ねぇ!早く!』  そう言うと、スマホ越しのびゃくやんの口から、禁句のあの言葉が発せられそうになっていた。 『うわっ! めんど………』 私はそれを遮って、 『びゃくやん!! マイっちおおきにでしょ?』  私の語気に気圧されて、やっと、 『お、おぉ……。 マイっち、おおきに……。』  と言ってくれて、ちょっとほっとしたんだけどね。  今の大変な状況をほったかしてたってことはさ、つまり私もほったかしていたってことだよね。  だからさ、欲しいじゃない? 確かめたいじゃない? 大好きって事をさ。
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