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男が通った道に、シャンシャンと軽快な音が響いていく。
大きな通り、裏通り、離れた一軒家。
途中、ルートを間違え同じ道を何度か行ったり来たりはしたが、なんとか終わらせることができた。
一晩中駆け回った男は、クリスマス当日の朝方、ようやく小屋に帰ってきた。
そして、コートやブーツを脱ぎ捨てると、シャワーを浴びるのももどかしく、そのままベッドに潜り込んだ。
「やれやれ。終わったわい…」
朝起きた村人が、男が除雪車で夜通し道路の除雪をしたことに感謝してくれるかどうかは分からない。
村で唯一の操縦資格のあるこの男が除雪するのが当たり前と思われているかもしれない。
でも。
でも男が除雪した道路は学校への通学路でもある。
(子供たちが安全に学校に行ければいいか…)
子供たちが雪道を楽しそうに通学する姿を想像しながら、男はいつしか眠っていた。
おしまい
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