生徒会の人と対面

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今日の用事は全部終わった。 そのまま僕は寮に向かった。 英華学園は全寮制だ。 役職持ち以外はみんな2人1部屋になっている。 僕は今日役職持ちになった。 卒業式の後からは一人部屋だ。 コンコンコンッ 「は〜い」 そう言って出てきたのは僕のルームメイト。 「葵、おかえり!お祝いのお菓子作ってるよ!」 僕よりも低い身長、ツインテールの似合う可愛い子だ。 僕の親衛隊隊長、日下部 柚葉(くさかべ ゆずは)。 「ほんと!?会計なれたお祝い!?嬉しい!!!ありがとう!」 素で大丈夫かって? 柚葉は僕の素を知ってるから大丈夫。 たまたまなんだけどね。 柚葉が寝てると思った時に、姉さんと電話したんだ。 でも柚葉起きてて、丸聞こえだったみたい。 素の僕でも幻滅しなくて、寧ろ親衛隊隊長になって、僕の誤魔化しを手伝ってくれる。 「はい!葵の好きなショートケーキだよ!」 「ありがとう!美味しそう…!」 柚葉は家が製菓業をしているから、すごく美味しいお菓子を作ってくれる。 僕は毎日ケーキ食べたいくらいの甘党なんだっ! 1口食べてみる… 重すぎないしつこくないクリームに、フワフワのスポンジ、甘酸っぱいイチゴ。 さいっこう! 僕は思わず頬がゆるゆるになっちゃった。 「ん〜〜!最高っ!ほんとに美味しい!」 そう言うと柚葉は微笑んでこっちを見つめてた。 「あ、葵。ここ、ついてるよ。」 そう言って、柚葉は僕の口元に手を伸ばし、クリームを拭った。 んふふっ 柚葉ってやっぱりお母さんみたいっ! 柚葉と一緒の部屋じゃなくなるのは嫌だけど、柚葉のためにも我慢しなきゃっ……
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