座敷童

11/12
前へ
/47ページ
次へ
「あ、あ、あぁ、もう、や、あっ」  松永によって蕩かされた雪也は、もう喘ぎしか発することが出来ないでいた。  ローションを垂らされ、一本ずつ指を呑み込まされた後孔は、今は三本の指でかき回されている。  さらには腰を抱え込んだことにより、雪也のペニスは松永の口腔に収まっていた。  じゅるじゅると唾液を絡められ唇で扱かれて、雪也はどんどん追い上げられていく。  ちゅ、と吸われたことで、後ろに銜え込んだ松永の指を締め付けてしまって、中の粘膜が余計に蕩ける。  掠めるように前立腺を刺激されたところで、雪也はもう限界だった。 「みふゆ、いく、いくいく、いっちゃう」 「出しとけ」  ぐり、とそこを抉られて、雪也は声もなく達した。 「はあ、は、は、はあ、ふ」 「ゆきや」  息を整える雪也の手を取り、松永は自らの熱欲に触れさせた。 「あ……」  ずっしりと重い質量と、しっかりとした硬度。雪也は松永の愛を感じて身を震わせた。 「入れるぞ」  真剣な目で雪也を見つめる松永に、雪也は幸せそうに笑った。 「ほしいよ」  松永はずくずくになった雪也の後孔に怒張したペニスを挿入した。 「は、ああああ」  雪也の呼吸に合わせて、後孔が松永自身を受け入れる。  熱い、溶かされそうだ。  松永は奥まで突き入れた熱棒が締め付けられる感覚に、ぶるりと背中を震わせた。 「うごく、ぞ」  自分も長くはもたないと感じた松永は、雪也の額に口付けた後、性急に動き始めた。 「あ、あ、あ、ぁあ、あ」 「ゆきや」  松永が自分の名前を呼ぶ。松永によって与えられた名前を、松永が呼んでくれる。  それだけで、雪也は満たされた。  甘く疼く心に、松永が溶け込んでくるようで。  雪也は愛しさが募って溢れる涙を止めることが出来ない。 「み、ふゆ」 「ゆき、や」 「おれ、しあわせ、だ」  美冬のおかげだね。  とぎれとぎれに言葉を綴ると、松永は口付けをくれた。 「俺も、雪也がいるから、幸せだ」  愛しているよ、俺の座敷童。 「あ! あ! いく!」 「く……っ」  松永は激しく腰を叩きつけて、雪也の腹に熱情を放った。  雪也もまた、松永の引き締まった腹に白濁を吐き出し、快楽の波にゆっくりと意識を手放した。  淫乱だと言われた顔は、どこにもなかった。
/47ページ

最初のコメントを投稿しよう!

98人が本棚に入れています
本棚に追加