初恋 Sunshine 1

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初恋 Sunshine 1

その後の二人、夏のSSです🍧 fb0b6fb1-64c5-4c96-965b-d64ac9ba0635    海の目の前のマンションで、想と同棲を始めた。  二人で迎える朝、二人で眠る夜。  幼い時からいつも一緒だったくせに、24時間一緒にいるのは新鮮だった。  俺と目が合うと想は、いつもふんわりと優しい微笑んでくれる。  はにかむ笑顔が、愛おしい。  あぁ、俺、最高に幸せだ。  今の俺たちは何一つ取り繕うことなく、背伸びせず、ありのまま向き合っている。  想は想のままで、俺は俺のままでいい。    8月になり日差しが一層キツくなり、本格的な夏がやってきた。  昨夜は夜更け過ぎまで、心ゆくまで抱き合ったので、想はまだ白いタオルケットに包まり眠っている。  剥き出しの白い肩が眩しくて、目を細めてしまう。   窓の外には真っ青な青空が広がり、白い夏の雲が浮いている。海は宝石を散らしたようにキラキラ瞬いている。  ビーチには青と白のパラソルが並び、朝から賑わっていた。 「みんな、楽しそうだな」  無性に俺も海に行きたくなってきた。  想は……想はどう思う?  すやすやと眠る想のサラサラな髪を手櫛で梳いてやった。  梅雨時に少し体調を崩してしまったが、7月は元気に過ごせた。 「なぁ、体調が良ければ、海に行ってみないか」 「ん……しゅーん、今、何か言った?」 「お! 起きたのか」 「うん……ごめん、また寝坊しちゃたね」 「いいって、昨日無理させたんだから」  とろんとした寝起きの顔が可愛くて、チュッとキスをした。  キスをしたら、無性に想の素肌に触れたくなり、タオルケットの中に潜り込んだ。  ほっそりとした足を開かせ内股を撫でると、奥がまだ少し湿っていた。 「あっ……駿、もう駄目だよ」 「どうして?」 「今日は行きたい所があるんだ」 「どこ?」  想を抱きしめながら問いかけると、想は窓の外を指さした。 「今日はね、海に行ってみない?」 「行く! 行きたい!」  想がムクリと起き上がると、まだ全裸なので両胸の粒が丸見えになった。    ゴクッ  やばい、俺が昨夜しつこく弄りすぎたせいか、吸い過ぎたせいか、ツンと尖ったままでエロい!  男の胸なのに、ほのかな色気が漂って、想の可愛らしい顔立ちと相まって……  ヤバイ! 最高だ!  うううう、これは誰にも見せたくない。  海に行けば、俺たち上半身裸だ。  だが俺は想の可愛い乳首を誰にも見せたくないよ。  せっかく想が海に行きたいと言ってくれたのに、心が狭すぎるか。 頭を抱えて悩んでいると、隣で想も苦悩の表情を浮かべていた。 「ど、どうした?」 「でも、やっぱりやめようかな」 「ええ?」  俺の心の狭さが伝わってしまったのか。 「なんで? 想と海に行ってみたい。行こうよ」 「僕は……駿に不釣り合いかも」 「ええ?」  どうした、どうした?  後ろ向きだぞ。 「想、そんな風に思うな。俺と想は相思相愛なんだ」 「ありがとう。ごめん、僕……日差しに肌が弱くて真っ赤になってしまうんだ。だからラッシュガードずっと着てないといけなくて……駿と同じ格好になれないんだ」  ラッシュガード?  おお! それだ! 俺が着て欲しかったのは。 「むしろ大歓迎だ」 「え? そうなの? どうして? 僕の水着姿を見たいのかなって思ったのに……僕って……そんなに魅力ない? やっぱり貧相だから?」  おわわ、想が斜め上の方向に走り出したぞ! 「馬鹿だな、魅力がありすぎて……でも想の裸、独り占めしたくて……ここさ……腫れているから今日は隠した方がいい」  想の胸に手を回して、乳首を摘まむと、想が真っ赤になった。  まるで、ぷっくり熱を帯びて熟れた南国の果実だ。 「あ……こんなに?」 「ごめん、昨日吸い過ぎた」 「しゅーん」 「怒った?」 「違うよ、ありがとう……丸ごと愛してくれて」  想は目元を染めて、やっぱりふわりと微笑んでくれた。  俺は水着、想はラッシュガードに膝丈のサーフパンツ。  信号を渡れば、オン・ザ・ビーチ! 「想、行こう!」 「うん!」  俺たちの夏が始まる!  
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