act.3 ギフト

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 階下では美音が着換えを済ませて待っていた。 「拓海?とても素敵!」  嬉しそうな美音の方こそとても綺麗だ。  莉緒菜おばさんの手による化粧もして、髪も結い上げていていつもと違って見える。いつも可愛い美音が今日はやたらと大人っぽいのだ。  いや本当は22才の立派な大人なんだけど、歳の事を言うと怒られるから普段は封印。 「さぁ美音この羽飾りで仕上げよ、拓海と対だからまるで夫婦みたいね」 「はい」  嬉しそうな美音に仕上げをするおばさんだ。俺もさすがにちょっと照れる。 「よし、これでいいわ。どう拓海?ちゃんと見てご覧なさい」  立ち上がった美音を見た。  白いベルベットの柔らかい上下の服が、莉緒菜おばさんとカナ姉のコーディネートでしっかりとした礼服のようだ。ちゃんとナバホの民族衣装のようにサッシュベルトに似たベルトも着けている。  柔らかく結い上げた髪も、俺とお揃いの犬鷲の羽飾りも、アレックスに貰ったシルバーのイヤリングと大きめのペンダントもよく似合っている。ブレスレットは同じ物を両腕に着けるのが伝統で、これもアレックスが作ってきたものだ。  そして俺があげてから肌見離さないというアクアマリンの婚約指輪と。 「うん、我ながら会心の出来ね。さぁ会場に行きましょうか、みんな待っているわよ」  声も無く美音に見惚れていた俺の背を、莉緒菜おばさんが笑いながら押した。 e9db3304-dee7-4696-943d-68a2457b03ee  
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