見つけるもの

「ヌートリアとかじゃない？」

「もう最近いないよ？
少し前話題になったけど
結構捕獲されたんじゃない？」

「じゃあ猫？」

「だからそうだって」

「見たかったな」

「探したらそこら辺にいるんじゃない？」

「猫ってそういうもんじゃないんだよ」

「どう言うこと？」

「猫って探せばいるんだよ」

「そうだね」

「でも急にふと
探してもないのに
見かけるから幸せなんじゃん」

「なんじゃそりゃ」

「猫を探そうとすると
こういう猫
って想像しちゃうからね」

「想像しなければいい」

「あー無理だね」

「無理なのね」

「でも偶然見かけた猫はきっと
不細工でも可愛いんだよ」

「わがままなだけじゃない？」

「わがままでもないんだなーこれが」

「そうなのか」

「どうしても猫がみたい
っわけでもないから」

「なるほどね」

「めちゃくちゃ猫がみたくて
こういう猫がどうしてもみたい
ってのはきっとわがままだけど
なに猫みたの？いいなー
私も見たかったな～
程度だからこれは
きっとわがままじゃないんだよな」

「分かりやすいわ」

「でしょ？
きっと幸せってそういうこと」

「熱弁しているところ悪いけど
その間にも幸せ2回見たよ？」

「うそ！？言ってよ！」

「いや、語ってたから」

「そんなことより猫優先！」

「ふいに見つけるって
言ってたじゃん」

「人に教えてもらう幸せだって
あるでしょうよ」

「奥深いな
幸せって」