サークル1

1/1
前へ
/7ページ
次へ

サークル1

「ふ〜やっと授業が終わった!」 「そんなに長くなかったでしょ。ところで紺はさ、サークル何にするの?」 「まだ決めてないよ、詩織は?」 「私は、ハリーポッターと、タラ・ダンカンにするつもり」 「私もそうしよっかな。でも、街トムもいいんだよな。」 「じゃあさ、ハリーポッターと、街トムにすれば?私は、タラ・ダンカンと  街トムにするから」 「じゃあそうしようかな。」 〜サークル〜 今日は、街トムサークルの体験入部の日。 早速、詩織を引っ張ってやってきた。 「「なにこれ!」」 なんと、サークル塔の中にビルがあったのだ! 横には、しっかり卓也さんの車まで完備。 車にもたれて転職雑誌を読んでる人がいる。もしや、卓也さん? (後でわかったけど、この卓也さんは、SFサークルのロボット班に作ってもらったもので転職雑誌は、文芸部に書いてもらったものなんだって。 凝ってるよね。) 街トムサークルの塔は、たくさんあるサークル塔の中でも特に大きいことで有名だったけど ビルが入るほどとは...…。 ここまで再現されていると、なんだか嫌な予感がする。 嫌な予感を抱えながら、詩織と一緒に、ビルの隙間に入っていく。 隙間を抜けると、そこには、ワトソンの鍵が。 その鍵を取って、扉を開けると。 「うっ、ここまで再現されてるの」 私はこんなことだろうと、予想がついてたからあまり驚かなかったけど、 詩織はめちゃくちゃ驚いてる。 もしかして、これがサークルの入部テストかな? サークルの入部テストがあるとは聞いていたけど、それだけのためにこれを! 「こんなのを作っちゃうなんて!さすが、東雲 レイラ(しののめれいら)さんが入っているだけある。」 詩織も同じこと、考えてたみたい。東雲 レイラさんというのは、この学園屈指のお嬢様。 今は確か、経済科に入ってるはず。この学園には東雲さんみたいな、政治家の娘や、芸能人の息子、大学教授の娘なども入っている。理由は、経済科や科学科などに入ると、文章に関わる勉強だけでなく、書く分野に関わる知識も、教えてもらえるからだ。 だから、この学校からは小説家だけでなく、科学者や、政治家、起業家なども 輩出している。そんな、英才教育を受けてきた人の中でも、東雲さんは成績トップ! それにプラスして、この学園の生徒会長。しかも、超美人さん。 まさに、才色兼備を形にしたような人。でも、ちょっとだけ悪戯好きなのが欠点。 そんな東雲さんが作った罠だから、もう、突破するのが大変。 そして、ようやく突破すると、そこには、街トムの「砦」そっくりの場所が、 凄い!! そして、いつも創也が座っている席には、東雲さんが。柚先輩も綺麗だったけど、東雲先輩はまた違うタイプの美人さんだな〜。 ここで紅茶を入れる事があるのだろう、紅茶の香りが漂ってる。 東雲さんが、振り向いて言う。 「おめでとう、合格よ。なんの役になりたいか決めてね。」 よっしゃ〜受かったぞ!詩織も嬉しそうな顔をしてる。 なんの役になろうかな? よっし、決めた 「真田女史役がいいです。」
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加