塩評判は当てにならない。

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「僕が家賃を受け取るのも、今日が最後かぁ」  何気なく呟くと、ロベルトが驚いたような顔をした。 「最後? どういう意味だ?」 「うん? ああ、お祖父ちゃんももう全快したから、今月からは自分で家賃を貰う仕事を半分は再開してるんだ」 「……それは喜ばしいが、この邸宅はジルの管轄外となるという事か?」 「ううん。僕も来月からは、別の仕事をする予定だしね」 「――ジルは、フリッツさんの跡を継いで、大家をするのかと思っていた。そうか……」「ロベルトも、来月から仕事に復帰すると話していたよね?」 「ああ……」 「そうなると、これからは会えないね。でも! お休みの日とか、タイミングがあったら、また話そうね!」  分かれは寂しいが、いつまでも暇というのも困るものだ。それに僕らは、もう良い友人になったと思うので、会おうと思えば会えるはずだ。 「約束だ。必ず会おう。休日は、全部会いたいほどだ」 「大げさだなぁ。うん、約束しよ!」 「ところで、ジルは来月採用試験とすると、仕事は騎士団か?」 「うん」 「どの騎士団の試験を受けるんだ?」 「第五騎士団だよ」 「そうか」
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