8. 残酷な運命

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入口を広げるように指を這わせ柔らかくする。わずかだが愛液が漏れてくるようになった、少しほぐれてきたようだ。 保晴は体を起こし、その場所に自身のものを押し当てた。 「痛いかもしれない、どうしても辛かったからやめるから言ってね」 かすれた声でいうと玲が期待に膨らんだ表情で頷く、その顔が苦痛に歪んだ。 「ん……っ」 ほんの先端が入ったきりだが、玲のものに力が入り進入を拒む。 「玲、力を抜いて」 「力を……っ」 わざわざ入れているつもりはない、そこの力の入れ加減など気にしたこともなく、抜きかたもわからない。 「玲、大きく息を吸って」 言われるままに吸った。 「ゆっくり吐いて」 ふう、と長く息を吐くと、そのタイミングで保晴が動いた、なにかがぷつんとはじける感覚がしたのがわかる。 「や……っ!」 自分の中にめいっぱいに入る保晴の存在に戸惑った、快楽もあるが痛みのほうがはるかに大きい。 (本当に、痛いんだ……!) 友人の言葉を思い出した。 「玲、もう一回深呼吸を」 素直に深呼吸を繰り返すと、その度に保晴が奥へ奥へと入ってくるのがわかる。 「痛いね……もう少しだ、頑張って」 優しい言葉に玲は深呼吸を繰り返す、そしてついに臀部と鼠径部がぶつかり合った。 「──全部、入ったよ」 そんな言葉にひとつの目標を達成したのがわかる。 「痛い?」 頬をそっと撫でて確認された、玲は涙目のまま小さく首を左右に振る。 「へーき」 拒絶されていないことに安堵した、玲の腰を掴み、ゆっくりと前後に動き始める。
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