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入口を広げるように指を這わせ柔らかくする。わずかだが愛液が漏れてくるようになった、少しほぐれてきたようだ。
保晴は体を起こし、その場所に自身のものを押し当てた。
「痛いかもしれない、どうしても辛かったからやめるから言ってね」
かすれた声でいうと玲が期待に膨らんだ表情で頷く、その顔が苦痛に歪んだ。
「ん……っ」
ほんの先端が入ったきりだが、玲のものに力が入り進入を拒む。
「玲、力を抜いて」
「力を……っ」
わざわざ入れているつもりはない、そこの力の入れ加減など気にしたこともなく、抜きかたもわからない。
「玲、大きく息を吸って」
言われるままに吸った。
「ゆっくり吐いて」
ふう、と長く息を吐くと、そのタイミングで保晴が動いた、なにかがぷつんとはじける感覚がしたのがわかる。
「や……っ!」
自分の中にめいっぱいに入る保晴の存在に戸惑った、快楽もあるが痛みのほうがはるかに大きい。
(本当に、痛いんだ……!)
友人の言葉を思い出した。
「玲、もう一回深呼吸を」
素直に深呼吸を繰り返すと、その度に保晴が奥へ奥へと入ってくるのがわかる。
「痛いね……もう少しだ、頑張って」
優しい言葉に玲は深呼吸を繰り返す、そしてついに臀部と鼠径部がぶつかり合った。
「──全部、入ったよ」
そんな言葉にひとつの目標を達成したのがわかる。
「痛い?」
頬をそっと撫でて確認された、玲は涙目のまま小さく首を左右に振る。
「へーき」
拒絶されていないことに安堵した、玲の腰を掴み、ゆっくりと前後に動き始める。
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