僕から君へ

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僕から君へ

Dear輝く君 慣れない手つきだけど、手紙を書きます。 僕なりの思いを紙に載せられたらと思います。 本当に、おめでとう。 あの日の夜、降りつもる雪の中で空を見上げていた君は悔しさでいっぱいだったと思う。 初めて見る君の表情からとても切ない気持ちになった事を覚えているよ。努力や頑張っているところを知っているから、僕も悔しくて…。 ぐっと拳に力を入れていたんだ。 目に溜まるモノがあって。 顔に落ちてくる雪に、涙も赤くなった鼻も 『寒いね』と言ってごまかした。 あれから14年…。 今まで頑張って来たね。 時々、変な気持ちになる。 僕は君に何もしてあげられていない。 いつも貰ってばかりだ。 本当にごめん…そして、ありがとう。 自分には抱えられない嬉しさと不安は涙として溢れ出て来る。 代わってあげられない。 代わってあげられない事、分かってる。 自分の事じゃ無いから。 他人事だから。 涙が出るんだ…。 今までも、これからも、楽しんで喜んで嬉しがっている君には尊敬しかない。 見ていれば分かる。 どれも本物。幸せそうだ。 満面の笑みでキラキラしているよ。 けど、涙を見せているかい? 僕から君へ、何かを与えたいんだ。 どんな風にぶつけてくれてもいい。 僕は全部受け止める。 決して嫌いにならない。 忘れないで。 ずっと見守る。ずっと守る。 ずっと味方。ずっと好き。 同じ言葉のようで、全て意味は違う。 僕は変わらないから。 嫌われても嫌いになる事は無い。 それだけは信じて。 君が1人の人間として大好きだ。 君の全力で人生を楽しんでいる姿を見ると、 あの時ごまかした涙が嬉しくて溢れてくるよ。 だから、たまには甘えてほしい。 僕がなぜこんな風に君を見ているか、分かるかい? 君は知らないだけなんだ。 僕がどれだけ励まされてるか。 そして受け止めてくれている事に、どれだけ感謝しているか。 ありがとうな。 君の努力は知っている。 努力してる所を見せたくない君は、本当に不器用なんだよ。 僕から何か与えたい、恩返ししたい。 いつもありがとう。 これからも、よろしくね。             From泣き虫な僕 
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