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2020年1月23日(木)-1
さて、あと一週間で娘は一日入学の日を迎える。
一日入学……小学校入学に際しての説明会のようなものだろうと思いつつ、幼稚園や学校に行かなきゃいけない行事系がすべて嫌いなわたしにとっては憂鬱でしかないイベントだ。
そろそろ家庭調査票とか書いておくかなぁと思ったとき、ふと思い出した。去年9月の就学前検診のとき、娘は視力検査だけ引っかかって「眼科で検査してください」と言われたんだった。
「その紙どこへやっちゃったかな……ああ、あったあった」
そこに書かれた結果では視力は「B」となっていた。
正直、視力が落ちていてもしかたないなぁとは思う。一歳の頃からyoutubeをめちゃくちゃ見せていたもん。
生後11カ月で母親であるわたしが二人目を妊娠して、おまけに切迫で安静を言い渡され、どこにも行けなくなった娘と遊ぶにも限度がある。
そして行き着いた先がyoutube……ぶっちゃけ下の子が生まれたあとも見せまくっていた。そうじゃないと息子の世話も執筆の仕事もできなかったからね。
わずか二歳くらいでyoutube漬けになって、今でも毎日のようにおもちゃの紹介動画や、
自分と同じ年頃の子供が出てくるファミリー系の動画を見まくっている。そりゃあ視力も悪くなるだろう。
(しかたないこととは言え、親の怠慢とか言われるのかしらねぇ)
そんな気持ちを引きずりつつ、その日は息子を預かり保育にして、娘を幼稚園にお迎えに行った。そしてそのまま近くの眼科へと足を運んだのだった。
(眼科にかかるのははじめてだな)
とても広くきれいな眼科なので娘ももの珍しそうにきょろきょろしていたが、小児科と違って遊ぶスペースがないことが不満の様子。
「ママ、おもちゃないの?」
「うん、ここは目のお医者さんで、大人もかかる場所だからねぇ」
「つまんない」
そう言いつつ、本棚に近寄った娘は「あ!」と叫んで、いそいそと一冊持ってきた。小さいが分厚い子供用の絵本……かと思ったらポケモン図鑑だ。
「ピカチュウがいるよ~」
と図鑑を開いて楽しげにしている。イーブイも可愛いねぇ、と言うところに、いつの時代もピカチュウとイーブイは可愛いポケモン筆頭なのかとしみじみしたり。
(ママもポケモンが出てきた頃は151匹がんばって覚えたよ……歌とかもさ……知らないと当時の小学校じゃ村八分みたいな扱いだったからね)
今もそういうのあるのかなぁ。ちょっとブーム過ぎ去ったけど、妖怪ウォッチが流行ったときは幼稚園でも話題になったし。
今後はそういうのにも敏感でいないと、小学校生活自体が大変になったりするのかなぁと心配が募る。
(今だって特定のお友達と遊んでいる感じじゃないしなぁ。年長さんになってからの遊び相手はもっぱら弟とそのクラスの子って感じだし)
家でただでさえ弟の面倒を見て大変な感じなのに、幼稚園でも弟とその友達の面倒を見なくても……と思うが、本人が好き好んでやっているなら止めるわけにもいかないし。
難儀なものだなぁと思いつつ待っていると、「佐倉○子ちゃーん」と診察室から名前が呼ばれた。
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