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2020年1月31日(金)-2
(ちくしょおおお、車できてよかったんじゃん! めっちゃ寒くて道もわかんなくて不安だったのに! しかも歩いてきたおかげで到着もギリギリやん!)
という恨み節を胸中でわめき立てつつ。会場となる食堂に入ると、親はテーブル席のほうに、子供は列のうしろに並んで体育座りしててね、ということになった。
娘が不安そうに離れて列に並んでいくのを見送り、わたしも事前に通達されていた席へ。黄色、赤、緑、みたいに色ごとに別れていて、わたしは黄色へ行けと連絡があった。
誰ともしゃべりたくないわたしは、一人でスマホをいじっていたママの隣に「ここいいですか?」と声をかけて座り、自分もなにも話さず、手元の資料などを見て静かに過ごす。
楽しげに話し続けるママたちの中で、わたしは路傍の石でありたいのだ。
(というかこの色ごとの席分けってなんの意味があるんだろう?)
と思っていたらはじまってすぐくらいのときに説明があった。町内ごとに別れていたようだ。
(そういえば右斜め前に座っているママさん、うちと家が近い的なこと言ってたことがあったなぁ)
わたしはアパートのお隣に住んでいるひとの名前すら知らないのになぁと思いながら。
そうして子供たちは起立、気をつけ、礼、着席、を先生に仕込まれて、上手くできたところでぞろぞろと列ごとに食堂を出て行った。
娘がこっちを見ながら「どこに連行されるの、これ」という顔で訴えてきたが、すまん、ママにもわからん。健闘を祈る。
(ママはママでこれからたくさんの説明を聞かされるだろうからな)
お互いグッドラックという意味で、わたしはとりあえず娘を手を振って見送った。
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