プロローグ

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プロローグ

 ずっと独りだった。  幼い時も、成長しても。朝も夜もずっと、ずっと。  父親の顔なんて知らない、母親は散々何処かで遊んで、家に帰ったら俺をシカトして殴って蹴る。 「アンタなんて産まなきゃよかった」「アンタがいるから幸せになれない」「妊娠すら出来ない気持ち悪いΩのくせに」  苦しくてもずっと独りで、それを耐えた先にも果てしない苦しみが続いていく。  今だって気持ち悪いαに身体を売らなければマトモに生活すら出来ない。  こんな、ゴミみたいな人生をおくる惨めな俺は__ __「…なんで、生きてるんだ」
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