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別れた日のあなたへ
三年間。それは私にとって、とても長くあっという間だった。
「別れよう。ごめん。」
そう言われてから10時間程経っただろうか。私の涙はまだ枯れない。寧ろどこからこんなにも湧いて出るのか知りたいくらいだ。それに反比例するように食欲は湧かない。
携帯を開いてもろくな事はないと分かりながらも、見てしまうその画面の中には前と変わらない彼の写真や連絡先。でも画面のこちら側は変わってしまった。もう連絡することも、写真が増えることも無い。
その事実を目の当たりにしてまた涙が溢れ出す。
「嫌なところがあるなら直すから。」
「もう、絶対にだめ?終わり?」
縋るように言ったその言葉は彼の手で払い除けられ散って行った。終わった。私の人生も終わった。
こんなにも好きになれる人がこの先現れるのか。
好きになってくれる人が現れるのか。
もし現れたとして、また終わりが来るのではないか。
どう考えてもお先真っ暗じゃないか。
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