Scene4

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『公園でアキ兄とキスしてたでしょ』  スマホごしに茶化されて私は固まった。その現場を暁人の妹、(はるか)に見られていたらしい。 『暗いからって油断したでしょ。あたしの目はごまかされないんだからね』  そういえば、遥は午後から部活に行ってたんだ。中学の通学路だということを、すっかり忘れていた。 『これでまだ付き合ってないなんて信じられないよ』 「えっと……付き合うことになったんだ、私たち」 『…………えっ』  長い間のあと遥は変な声を出した。 『マジなの?』 「うん」 『やったじゃん! そっかあ、やっとアキ兄の気持ちが伝わったんだね』  遥はとっくに気づいていたんだ。自分だけ知らなかったなんて……私は結構鈍感なのかもしれない。   『おめでとう』 「ありがとう」 『で、どうだった? アキ兄とのキス』 「ど、どうって……」    遥の質問に、思わず唇にふれる。あのときの感触を思い出して頬が熱くなった。
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