頑張れ、就活一年生!

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頑張れ、就活一年生!

「いやあああああああああああああああああ!」  突如、文芸部部室に響き渡る絶叫。僕の目の前で頭抱えて絶叫しているのは、一年年上の大学三年生、榊原梨世子(さかきばらりよこ)さんだ。 「行きたくない行きたくない行きたくない行きたくない!面接行きたくないよおおおおおおおおおおおお!」 「はい落ち着きましょー。声が部室の外まで漏れてます。梨世子さんが恥ずかしい人だってことがまるわかりですからねー」 「いやあああああそれもいやああああああああ!もうちょっとフォローしてよ清瑠(きよる)クン!」 「嫌ですけど?」  ああ、いつまでこうしている気なんだろう。僕は時計をちらっと見てため息をついた。  そろそろ、時刻は三時になる。彼女が行きたくないと絶叫している面接は、四時半からのはず。そろそろ学校を出ないと間に合わないはずだが。 ――このままじゃ、まーた予定を吹っ飛ばすぞこの人……。  僕は深々とため息をついたのだった。
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